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HIVにかかってしまう典型的な原因について一通り確認しておこう

2020年07月31日

日本における新規HIV感染者の感染経路内訳によると、性的接触が90%となっています。感染経路が不明な場合もありますが、その他の典型的な原因としては血液を介する感染(注射器の共用など)や母子感染があります。

HIVは、感染者の血液・精液・膣分泌液・母乳の中に多く含まれるので、これらが接触したり交わるような行為をすれば感染の危険性があるということです。よく誤解されがちですが、握手・せき・くしゃみ・ペットボトルの回し飲み・プール・お風呂・ドアノブ・電車のつり革が原因で感染することはありません。

このように、誤解したくないのは、HIVの感染力はその他の性感染症(STD)と比べても決して高くないということです。感染症の中には、飛沫感染や空気感染をするものもあるので、言い方を変えれば予防法をきちんと理解していれば、感染を防ぐことが可能な病気ととらえることもできます。

まず、最も一般的な感染経路である性的接触はコンドームの使用による対策が有効です。HIVは主に血液や精液、膣分泌液に多く含まれており、血液や精液、膣分泌液から性行為の相手の粘膜や傷口を通って感染していきます。

次に、血液を介する感染については、主にHIVウイルスに汚染されている血液の輸血、麻薬などの回しうちによる汚染注射針の使用などにより感染します。日本では昭和60年7月以降、血液凝固因子製剤の加熱処理が行われているので、血液製剤で感染する心配はありません。この血液製剤のウイルス対策としては、採決の段階でウイルス等の感染症関連の検査を行い合格した血液だけ用いること、製造工程で一定の時間と温度で加熱してウイルスを不活化させることなどが含まれます。

最後の母子感染ですが、子宮内での感染、産道での感染、母乳からの感染の3つの可能性があります。子宮内での感染については、妊娠14~34週の間に抗レトロウイルス薬の投与をするという治療法が確立されています。

母子感染の経路でもっとも危険性が高いのは出産時です。母子感染の50%は出産時に起こるともいわれており、感染を防ぐためには、陣痛前の帝王切開が必要となります。また、生後すぐの8~12時間の段階で抗レトロウイルス薬を飲ませ、その投薬は生後6週目まで続けなければなりません。

最後の母乳からの感染については、粉ミルクで育てることが確実です。日本国内であれば問題ありませんが、安全な水がない、粉ミルクが手に入りにくいなどの地域の子育てでは、難しいかもしれませんが、感染のリスクを減らすためには必要です。