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妊娠中に性病にかかっていることが発覚したら何をしたら良いのか

2020年05月18日

近年、細菌やウイルスなどがお母さんから赤ちゃんに感染する母子感染の事例が数多く報道されるようになってきました。では、妊娠中に性病にかかっていることが発覚したらどうしたらいいのでしょうか。母子感染の中でも、特に数が増ええているのはクラミジアと梅毒の2つです。

まず、クラミジアは最も多い性病であり、妊婦さんの約5%が感染しているという報告があります。特徴的な症状は、おりものの増加や腹痛、性器出血であるものの、無症状の場合も多くなっています。クラミジアの感染は子宮の出口である子宮頸管なので、子宮の中にも炎症が広がって、最悪の場合流産や早産の原因となります。

とはいえ、妊娠中に赤ちゃんへの影響はほとんどありません。分娩時にお産の通り道で感染すると、新生児結膜炎や咽頭炎、肺炎になることがあります。そのリスクを減らすため、妊娠初期から遅くとも妊娠30週までには子宮頸管のクラミジア検査を行うのが一般的です。クラミジアは抗生剤による治療で治せる病気なので、早期発見が重要です。また、仮に感染が分かったらパートナーからの再感染を防止するために同時に治療することが必要です。

次に、梅毒ですが、日本でも近年感染者が増加しており、性行為によって感染することが主な感染原因です。無症状の場合が多くなりますが、感染してから3ヶ月くらいで、手や足、全身に赤いぶつぶつが出ます。そのまま放置すると、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍ができたり、神経症状や心臓血管の症状が出てきます。

厄介なことに、梅毒は胎盤を通じて母親から赤ちゃんに梅毒が感染する可能性があるのです。もし感染すると流産や死産、胎児発育不全をはじめ、先天梅毒という異常体で誕生してしまうことも。この先天梅毒は、日本でも年間5件程度の報告があるため、妊娠初期に早期に治療を開始することが非常に重要です。

その他にも、性器ヘルペスウイルス感染症の原因となる単純ヘルペスウイルス1型および2型も出産時の母子感染の可能性があります。そのため、帝王切開によって出産するという対応を取るのが一般的です。

このように、性感染症は母子感染のリスクがあるものが多く、早めの治療が必要となります。母子感染といっても、実は3タイプの感染経路があります。出産前に感染する胎内感染・分娩中に感染する産道感染・母乳を与えられた時に感染する母乳感染であり、それぞれで対策が異なります。まずは、通っている産婦人科に相談して治療の方針を決めるのが最初のステップと覚えておきましょう。